佳織は慌ただしく引越準備を始めた。
部屋が見つかる前から、荷物整理をするくらいに急いで、この部屋から出
ようとしている。
まるで隆史から逃げるかのような彼女。
おれとのつき合いは、なぜだか順調で、二人で会話したり、デートしたり
する時はとても楽しそうにしてくれるのに、部屋に戻ると思い出してしまう。
やっぱりオレは2番目なんだと。
仕事が終わって、いつものように帰宅しようとマンションのエントラン
スに入ると、奥にあるレターボックス付近から、佳織の声が聞こえた。
「お前、ホストがいやって言ってたじゃないか、なのになんで直樹なんだ
よ?」
…………、隆史と佳織が隠れるようにして、会話をしていた。
このまま立ち聞きしていてもいいのだろうか?
だけど、気になってしまう。
どんな形であれ、今の佳織はオレの彼女なんだし、聞く権利くらいはある
よな??
自分に都合のいい理由を並べて、オレは二人から見えない場所に立った。
「………丁度いいんだ、今。
そりゃ、ちょっとくらいは嫉妬したりしちゃうけど、直樹が私を客じゃな
くちゃんと彼女だと思ってくれてるのがわかるから、平気」
確かに、最初の頃の佳織は、ホストというだけで、距離を置いていた。
でも、今はこうやってオレを信じてくれてるのが、わかってうれしい。
「オレは佳織を客だと思ったことなんて一度もない」
「………そんなのどうでもいい、よ」
佳織が小さな声でそう言うと、ガタガタと金属音がした。
隆史が佳織を囲むようにレターボックスに両手をついて、ジッと見つめ
ている。
「どうでもよくないだろ!」
逃れられずに見つめ合っている二人。
やっぱり、どこかお互いを思いあっているのが伝わる。
二人の空気が同じなんだ。
「どうでもいい!
隆史がどんな女と会話しようが、何人の客を抱こうが、私には関係ない!
今更、どうしようもないじゃないっ!」
「まだ、オレのことを好きなのに、関係ないのか?」
どうしてこう、隆史はサラリと凄いことを言うのだろうか。
普通、他の男と同棲している女を捕まえて、まだ自分の事を好きだと言い
切れる自信はどこから来るんだ?
「嫌いになる!忘れるって決めたの!!
邪魔しないでよっ!
もう、隆史に恋しない!
苦しくて、苦しくて窒息しそうな日々を過ごしたくないのっっ!」
ついに泣き声に変わってしまった叫び。
もう、これ以上盗み聞きするのはやめよう。
そう思って、エレベーターへと歩き始めた時、またまた隆史のとんでも
ない言葉が足を止めた。
「忘れさせない、オレは佳織じゃないとダメなんだ。
だから、待ってろ!
オレが迎えに行くまでは、誰と付き合おうが構わない。
でも、最後はオレの所へ帰ってこい! 」
………………。
隆史の気持ちもわからなくはない。
でも、あまりにも残酷な言葉。
好きで好きで気が狂いそうな程思っている相手に、ココまで言われたら
うれしくて、もっと好きになってしまう。
やっと、落ち着きだした佳織の心は、また隆史へと揺らいでいくに決まっ
ている。
悲しくつらい恋へと動き出してしまう。
もう、佳織は隆史の呪縛から逃れられない………。
オレとの恋も、終わってしまうのかな?
なんだか、傍観者な気持ちでオレは部屋へと戻った。
その後すぐに、佳織も帰って来た。
「ただいま」
ニッコリと作り笑いの彼女。
だけど頬に涙の後がくっきりとある。
また、泣いていたんだね、だけど、それは悲しみの涙なの?それともうれ
し涙なの?
「お帰り」
「直樹、今日一緒に寝ようよ」
クレンジングをしながら、鏡越しの会話。
「………ああ」
隆史にあんな告白をされて、それでもオレに抱かれようとするのは、なぜ?
本気で、隆史を忘れようとしているのか?
オレは、そのための道具か?
………別に構わない。
それで少しでも佳織が泣かずにすむなら、いつでも利用されるよ。
オレと一緒にいることで、少しでも隆史を忘れられるなら、いくらでも
付き合うから…。
彼女を抱くたびに、オレは自分が情けなくなってしまう。
どれだけ一緒にいても、どれだけ彼女を楽しませてあげても、隆史のた
った一言で、たった数秒で、佳織の心は隆史へと戻ってしまう。
呆れるほどに、彼女の奥深くまで入り込んでいる存在を、どうして忘れ
ようとするのだろうか?
そんなにつらくても、一緒にいれば乗り越えられるかもしれない。
隆史だって佳織を好きなのに、なぜ、佳織は隆史を忘れようとするのだろ
うか?
オレの腕の中で眠る女。
だけど、その心はオレのモノじゃない。
佳織のためになるなら、利用されてもいいと思っているけれど、やっぱり
虚しいよな。
「どうしたの?なんかつまんなさそうな顔してるよ、直樹」
常連客になってくれている、美希ちゃんが心配そうにオレの目を覗き込ん
でいる。
今は、仕事中。
「そう?」
ダメだ。
客の前で、何を考えているんだ!
毎回のことながら、オレって仕事とプライベートのけじめってのが出来
ないよな………。
「うん、なんか悲しそうだよ。
やけ酒なら付き合うよ!」
美希ちゃんは元気よく、グラスを持ち上げて乾杯した。
彼女はキャバクラで働いているみたいで、店が終わってから、毎日のよ
うに飲みに来てくれている。
いつも元気で笑顔を振りまいている彼女に、佳織の姿を重ねてしまった
のか、オレは最初から美希ちゃんと気があった。
「悲しくないけど、お酒は付き合ってもらおうかな」
美希ちゃんと楽しく飲んでいると、ついつい飲み過ぎてしまい、オレはま
たもやヘベレケ状態になってしまった。
胃と天井がグルグル回っている………。
かなりやばいっす。
「もう直樹ったら、大丈夫?」
送り出しでも足が上手く動かなくて、自分の足に絡まって転びそうになっ
てしまったオレを支えるように、美希ちゃんが手をウエストにからませた。
「ん、平気………」
じゃないな、コレは。
かなりやばいぞ。
足腰にキてる。
完全にアルコールに細胞が犯されてるぞぉぉぉぉ。
気が付くと、ほどよい空調温度で、いつもと違う広いベッドに眠ってい
た。
「あれ?」
ココ、どこだろ?
ガンガンする頭を上げて、キョロキョロしてみると、ベッドの前に大型
テレビがあって、窓は埋め込まれている。
……………。
しかも大きいベッドの隅っこで、誰か眠っているし、上にはライトパネル
や、有線なんかがあって、ご丁寧にティッシュケースまで設置されている
………。
も、もしかしなくてもラブホだよ、な?
隣にいるのは………、佳織、じゃない………。
チラリと掛け布団をずらして、隣で眠る女の顔を見ると、予想を裏切ら
ない答えで、美希ちゃんだった。
ヤッたのか?
おれ、美希ちゃんとやっちゃった??
うわぁっっっ、いくら飲み過ぎて記憶がないと言え、やったかどうかくら
い覚えてろよっっ!
もったいない!
「ん………起きたの?」
うっすらと目を開けて、寝ぼけ気味の美希ちゃんは、オレの胸にすり寄る
ように、態勢を変える。
………この甘えたような反応からして、やっちゃったのかも………。
やっべ、オレ、ついに枕営業??
マジ、どうしよっっ。
「美希ちゃ、ん」
やったかどうか聞くのも失礼だよな?
戸惑っているオレの体を柔らかい美希ちゃんの手が撫でる。
そのままオレの上に乗ってきて、首筋にキスをくれる。
「ちょっ美希ちゃん」
慌てて、体ごと押しのけると美希ちゃんは、上目遣いで口先だけ微笑まし
た。
そう、よく店でみる女の顔。
「昨日は直樹が酔い過ぎてたけど、今なら大丈夫でしょ?」
今なら大丈夫ってことは、昨日はやってない?
「オレ、爆睡してただけ?」
「そうだよ、ホテルついたとたんベッドに直行!しかも一人で爆睡するし
ぃ」
ああ、良かった!
やってなくて、マジ良かったよ。
安心するのもつかの間、美希ちゃんはドンドンと攻めてくる。
「ダメだって!」
言葉では否定していても、体は正直に反応してしまう。
男って、最悪だよな………。
「どうして?もうばっちりなのに?」
いや、バッチリなんだけど、やっぱりダメだ。
付き合ってもいないのに、抱いたり抱かれたりってのは、できない。
それに、オレには好きな女がいるのに、他の女を抱いたりなんてできない。
「恋人じゃないのに、こんなことしちゃだめだよ」
「………」
美希ちゃんはジッとオレを見つめたかと思うと、大きな声で笑い出した。
「あははっっ!
何を言い出すかと思えば、ホストのセリフとは思えないね」
………ホストって、マジ枕営業が当たり前なんだ。
今更ながらに、実感してしまった。
「やっぱり、女の子なんだからそんな簡単に許しちゃダメだよ。もっと大
事にしなきゃ」
「じゃあ今から付き合おう!そして終わったら別れよう」
????
かなり面食らってしまったオレをよそに、美希ちゃんの手は段々と下腹部
辺りをなぞりだした。
なんて発想してんだよ?!
オレ、ついていけないっす。
都会の女って発展的♪
って、よろこんでる場合じゃなくって、ホント逃げなきゃ食われてしまう。
逆レイプって言うんじゃないのか、この状況は?!
「美希ちゃん、ダメだって!
そんな簡単に………もっとゆっくり気持ちを育ててからにしよう………」
感情のないセックスなんて、虚しくて、後悔するに決まっている。
オレがホストとか、そんなの関係なくて、やっぱり誰にだって女の子は自
分を大切にしてもらいたい。
「………ばっかなホスト。抱くだけでボトルおろしてあげるのに。
気分がそがれちゃったから、今日は帰る」
かなり気を悪くしたのか、美希ちゃんはバサリと布団をけっ飛ばして起き、
テーブルにかけてあったバッグを取ると、そそくさとその場を去った。
ゲッ、客一人減っちまったかも?!
あぁあ、怒らせるつもりじゃなかったんだけど、仕方ないよな。
言った言葉は本心だし、仕事で女を抱くなんてオレは嫌だもん。
そりゃ、好きな女がいなかったら余裕でいただきますしちゃってたけど
さぁ。
オレ、間違ったことしてないよな?
うん!
オレが正しかったはずだ。
なんとも後味の悪い思いのまま、ホテルの支払いを済ませて、部屋に戻
った。
佳織ちゃんはもう出勤準備をしていて、いつものように鏡越しに、ニコリ
と「お帰り」と一言くれた。
別に皮肉でもなく、ホントにいつもと変わらない対応。
まがいなりにも、彼氏が外泊したってのに、なぜに怒らない?
もちろん、何もなかったから、ちゃんと説明しようと思っていたのに、
ソレすらもできないくらいに、スルーされてしまっている。
そんなにオレってどうでもいいのかよ?
「なんで、何も聞かないんだよ?」
言い訳すら、させてくれないのか?
2番目だから、どうでもいいって事かよっ。
オレは、ちゃんと浮気をしなかった。
それを確かめもしなければ、嫉妬するわけでもない。
こんなの、付き合ってるって言えるのか?
「………何を聞けって言うの?
直樹はホストなんだよ、アフターくらい当たり前じゃん。内容が枕であれ、
食事であっても仕事だから仕方ないよ」
淡々とマスカラを重ねながら、喋る佳織。
だけど、どこかその声に感情は入っていないように乾いた音に聞こえる。
もしかして、隆史と付き合ってた時も同じような経験をしたんじゃないの
だろうか?
そう言えば、エントランスでの隆史との会話に「ホストが嫌」とかあっ
た気がする。
「………ホテルには行ったけど、かなり酔っててそのまま爆睡してただけ
だ。何もしなかった」
佳織の中で、ホストって仕事を理解してるからこそ、枕営業ですら仕事の
一環だと納得しようとしているのかもしれない。
だけど、やっぱり恋人なんだから、嫉妬したり束縛したりしてもいいとオ
レは思う。
それに、第一ヤってねぇって!
「………いいよ、別に。そりゃ、いい気しなけど、仕方ないじゃん。だか
らバンバン頑張ってね!」
化粧を完璧に施して、いつもと違って大人な顔つきで感情を隠してしまっ
た佳織。
頑張れって、浮気を推奨する彼女がどこにいるんだよ?
絶対変だ。
「オレ、佳織と付き合ってるのに他の女とするのって、おかしいと思う。
いくら仕事だって割り切っても、ダメなものはダメなんだ。どこかでボー
ダーを引かなきゃ!
これからもオレは、佳織を裏切るような真似はしないって約束するよ。だ
から信用して欲しい」
過去の恋愛がどんなモノだったか、わからないけれど、オレは誠実に佳
織と対していたい。
仕事だと割り切れば、何でもアリみたいな関係は嫌だ。
それに、貯金だって増えてきたし、ホストをやめてもいい。
彼女がホントに嫌がってるなら、オレは他の仕事を探す。
「約束なんてしない方がいいよ。どうせ無駄だし」
どうして無駄になるんだろう?
「絶対に裏切らない!」
もう、彼女に我慢した笑顔なんてさせたくない。
オレといるだけで少しでも安らげるなら、ソレを自ら妨げたりなんてしな
い。
「………約束してしまったら、その約束を守るためだけに、営業や浮気を
しないだけじゃん。そんなの必要ないって。それに、別に気にしてないか
ら平気だってば」
平気と言いながらも、佳織は少し悲しそうな目をしている。
「ホントに、平気?」
いつだったか、朝から隆史とケンカしていたときの佳織の目と同じで、健
気にも平気と言い切ろうとしているのだろうか?
それとも………。
「平気」
「ソレはやっぱり、オレが2番目だから気にならないって意味?」
聞いちゃいけない言葉。
最初から2番目とわかっていて付き合う事になった時から理解していたは
ずなのに、やっぱり隆史じゃないから嫉妬すらしないってひがみ根性が消
えない。
「違うって!ホントに平気なの。隆史と付き合ってる時だって我慢してた
し、気にしないで」
我慢しなきゃいけないことじゃないのに。
いくら相手がホストでも、恋人ならそれくらい束縛してもいいはずなのに、
我慢してしまうクセがついてるのか?
どうして、佳織だけが耐える必要があるんだ?
ホントは凄くつらくても笑ってしまう彼女だからこそ、我慢なんかさせち
ゃいけない。
もう、やめよう。
仕事なんて選ばなきゃいくらでもあるんだし、ホストにこだわる必要なん
てどこにもないんだから………。
その日、オレはマスターに辞めることを切り出した。
マスターは今月末まで働けばそれでいいからと認めてくれた。
辞表なんて必要なく、簡単に言葉だけでやめられる世界。
仕事を探しながら、ダンス練習をしていこう。
お日様の元で、汗を流しながら働くのも悪くない。
もともと慣れない営業マンをしていたくらいだし、何とかなるさ。
そんな軽い気持ちでオレはいた。
そう、ハローワークに行くまでに。
ウッソだろ?
いくつかの就職先をピックアップして面接に行ったものの、見事にどれも
不合格になってしまった。
落ち込んだ気持ちのまま帰宅すると、佳織はいつものようにニコニコと
笑顔でオレを出迎えてくれた。
まだ、今月いっぱいでホストをやめることも、今職探しをしていることも
言ってない。
「最近よく昼間に出かけてるんだね。またイベントが近いの?」
「ん、そんなモノかな」
ホストを辞めるなんて言ったら、また彼女は自分のせいにして落ち込んで
しまうんだ。
どうしてそう、何でも自分のセイにしちゃうのだろう?
彼氏がホストを辞めるのだから、ホントなら素直によろこべばいいもの
を………。
「直樹たちってさ、どうしてイベント任されてるのに、場
所代払ってるの?
前から不思議だったんだよね」
え?
佳織は、ホントにイベント間近だと思っているらしく、変な質問をしてき
た。
「だって、クラブの貴重なスペースを借りて踊らせてもらってるわけだし、
当たり前なんじゃないの?」
小さく首を傾けながら、佳織は納得いかない表情をしている。
「前にミクロってチームの子とつき合いがあったんだけどさ、彼らはちゃ
んとギャラもらってたよ。
実力とかはまぁ置いておいて、クラブだって客呼べると思ってるからチ
ェンジにだってメインイベントさせてるわけでしょ?
直樹たちはお金を払うんじゃなくて、もらう立場だと思うんだよね。
そりゃ、事務所入ってるとかだと色々違うんだろうけど、個人サークルで
しょ?」
確かにオレらはメインをやらせてもらってるけど、でもやっぱりミクロ
とは比べものにならない実力だから………かな。
「やっぱりオレらだけじゃそんな客入らないから、とかじゃないかな。
どんなシステムやオファーがあって交渉してるのかはリーダーしか知ら
ないから、オレにはわからないや」
「………前から思ってたんだけどさ、そのリーダーって信用できるの?
拓人と付き合ってた時から疑問だったんだよね。リーダーだけが唯一ジモ
ッティなんでしょ?しかも直樹にルージュを紹介したのもその人………」
佳織は何が言いたいのだろうか?
少し眉間にシワを寄せて、険しい顔で考えながら言葉を選んでいるように
見える。
「リーダーを信用しなきゃ、あんなに人が集まらないだろ?」
いくら個人サークルだと言っても、18人もいるんだから………。
「………みんな地方出身なんだよね?
上京してきてさ、まず最初に頼るのって、知り合いだったりするよね。そ
の知り合いがすでにチェンジに所属していたら、きっとその人もチェンジ
のお世話になろうとするじゃん。
それだけでも2、30人程度なら集まるよ。
しかも川上とつながりがあるって辺りが、胡散臭いんだよね」
川上って、ルージュのマスターだよな。
なんでマスターとつながりあると胡散臭いんだ?
「ルージュって、実はそんなヤバイ店だったりするの?」
佳織は、ちょっと慌てて首を左右に振って否定してくれた。
良かった!
かなりビビッた。
「ルージュ自体はごく一般的な店だけど、川上は裏でも出張ホスト店を経
営をしてるんだ。
しかも超条例違反!
どこから見付けてくるのか、ビザ切れの男前とか、ローンで返済できな
かったヤツとか使ってるんだよね。
まぁ、需要があるから供給があって、どっちが悪いかって問題じゃない
んだけどさ」
え?
裏稼業っすか?
マジで?
あのマスターが?
「温厚そうに見えるのに、そんな仕事に手を出してるなんて………」
「温厚そうって川上が?
騙されてるね、直樹は。アイツの父親ってこの辺りじゃ有名なやくざの若
頭なんだよ。だから学生時代から糾傑鬼って巨大な族の看板しょって、悪
さしてたもん。合法に見せかけてて非合法なやつだよ。一番最低だね。お
父さんはさすがに仁義とかあるみたいだけど、川上本人はやくざでもない
のに絡みがあるってだけだから、かなりタチが悪いんだ」
うわぁ。
オレ、へこみそう。
なんだか、みんな信用できなくなりそうだ。
そりゃ過去がどんなヤンキーだったとかは問題ないんだけど、今でもそう
いう仕事をしていたなんて………。
やっぱ、都会の夜って恐い世界だな。
ホスト上がるのって、正解だったかもしれない。
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